ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス

2007年7月号

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    2007年7月号
     

特集 ICタグの使い方

   いよいよICタグの実用化が射程距離に入ってきた。ただし、その活用モデルは当初想定されていたものとは大きく異なっている。5年にわたる黎明期を経て見えてきた物流分野におけるICタグの使い方とその効果を検証する。

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第1部 ブームが去り実用が始まる
 在庫水準や物流コストは、顧客にとっては何の意味も持たない。対顧客向けの管理指標を導入してマーケティング戦略に立脚したロジスティクスに舵を切る必要がある。物流企業も同様だ。従来の原価積み上げ方式では3PL事業は成功しない。


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  第2部 ウォルマート流を乗り越える
 小売り主導の米国型モデルは機能しない。使い捨てタグは限定的にしか普及せず、量産による低価格化も実現しない。タグの回収と再利用を前提にして活用シナリオを書き換えろ。ウォルマート流とは別の道を行く日本型モデルは工場と物流センターが主導する。


 18   第3部 元を取れる活用シナリオ
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ロジックス
トヨタのカンバン方式に対応
15カ月連続で誤出荷ゼロを達成

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三越
卸と組んで婦人靴流通を改革
課題はセンター作業の負担増

 

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リコーロジスティクス
開発費の償却には目を瞑り
先行投資でノウハウを蓄積

 

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アサヒビール
バーコードと徹底比較し
13.56MHzのタグを採用

 

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エコス
「響タグ」導入一番乗りで
共配事業の荷主にアピール

 

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アイトス
検品・棚卸作業を高度化して
紳士服の移動履歴を追跡



 

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第4部 ICタグ関連市場ガイド
 今後もICタグはHF帯が主流を占める。ただしケース/パレットにはUHF帯の「Gen2」。コンテナにはアクティブタグも使われる。事実上の標準は決着が付いた。これによって、ICタグ導入のコストパフォーマンスがようやく見えてきた。



 

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KEYPERSON 「タグの単価20円までは見えてきた」
矢野経済研究所 松枝秀如 シニアアナリスト
 既に国内主要企業のほとんどがICタグの存在と機能を認知しているものの、実際の導入率は現状7%に過ぎない。しかし、2008年から2010年の間にブレークスルーが訪れる。それによってICタグの国内販売数量は急拡大し、量産効果でタグの単価は20円まで低下する。矢野経済研究所が報告している。



     
 

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モスフードサービス環境対策
食材配送の環境負荷情報を公開
産地〜店舗までの輸送データ収集

  32  

大 地〈食品物流〉
市民運動が育んだ食の宅配ビジネス
無借金経営で年間120億余りを販売

  56   物流IT解剖 《第4回》
日立物流
計300人のシステム部隊を内部に抱え
業種別ひな形を蓄積して3PL事業拡大

     
  36   新連載 物流不動産市場レポート第1回》 首都圏
大型拠点の新設ラッシュでテナント獲得競争も
シービー・リチャードエリス インダストリアル営業本部 橋詰仁郎
生駒データサービスシステム 曽田貫一


  45   事例で学ぶ現場改善 《第54回》
雑貨メーカーT社の拠点集約
日本ロジファクトリー 青木正一 代表

     

■■欧州レポート■■

  48  

海外トレンド報告【Report】
欧州サプライチェーン&ロジスティクス会議
攻めのロジスティクスに注目集まる



  52  

海外トレンド報告【News】
欧米編・中国編


  60  

湯浅和夫の物流コンサル道場《第63回》
〜ロジスティクス編 第22回〜


  65  

佐高信のメディア批評
改憲論者の小林節慶大教授もあきれる「新憲法」
憲法の原理を否定する安倍首相ら“壊憲”論者



  66  

奥村宏の判断学《第62回》
カネに群がる経済学者



  68   自己創出型ロジスティクス 《第2章》
オートポイエーシスとは何か
阿保栄司

  72  

IBMのグローバルSCM 《最終回》
IBMビジネスコンサルティングサービス
毛利 光博 シニア マネージング コンサルタント
寺島 哲史 シニア マネージング コンサルタント
グローバル調達改革(2)

  76   The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
東京電力の横須賀火力発電所を見学
大規模なシステム保全の現場を知る


 
 

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DATA BANK
●日本ロジスティクスシステム協会 2006年度物流コスト調査(要約)
●国土交通省 月例経済報告


 
 

 

CLIP BOARD

 
86
主要記事索引
  90   編集後記
 
91
広告索引

PDFバックナンバー

[ keyperson ] 矢野経済研究所松枝秀如シニアアナリスト 2007年7月号
既に国内主要企業のほとんどがICタグの存在と機能を認知してい るものの、実際の導入率は現状七%に過ぎない。しかし、二〇〇八年 から二〇一〇年の間にブレークスルーが訪れる。それによってICタ グの国内販売数量は急拡大し、量産効果でタグの単価は二〇円まで低 下する。矢野経済研究所が報告している。
[ NEWS ] 海外トレンド報告 2007年7月号
スイス・キューネ+ナーゲル 中国とインドに積極投資 ■同社プレスリリース 5・8 キューネ+ナーゲルは今後、中国 とインドにおいて、3PL業務とフ ォワーディング業務を強化していく。 同社は二〇〇五年以来、アジア太平 洋地域において積極的な投資を続け てきた。現在、同地域十三カ国に計 四三カ所の事務所や物流センターを 構え、センターの総面積は二〇万平 方メートルに上っている
[ NEWS ] 海外トレンド報告(中国編) 2007年7月号
第1四半期の社会物流総額 一五兆人民元を突破 ■ 07 ・5・4 中国物流および買付け連合会と中 国物流情報センターが発表した「二 〇〇七年第1四半期の中国物流運行 状況分析」によると、今年第1四半 期(一月〜三月)の中国社会物流総 額は一五兆六〇〇〇億人民元(二四 六兆四八〇〇億円)で、前年同期比 二三・八%増となった。
[ SOLE ] 東京電力の横須賀火力発電所を見学大規模なシステム保全の現場を知る 2007年7月号
当学会のフォーラムでは、実 務に役立つ見聞を広めることを 目的の一つにしている。 その手段として、教室で先達 から貴重な知見を聞き、参考情 報に基づいた考察をすることが大 事であるのは言うまでもない。そ れと同時に実際に現地に赴いて 現場を見る、また現場の実務者 から生の声をお聞きして具体的 な知見を深めるのも重要なこと であると考え、今年は年間を通 して計四回の現場見学会を計画 している。 五月度のフォーラムでは、現 場見学会の第二回として、東京 電力の横須賀火力発電所と防衛 大学校のバーチャル・リアリテ ィ実験室を見学した。
[ グローバルSCM ] グローバル調達改革? 2007年7月号
コスト最適化を目指し、外部調達比率を大幅に拡大させた。同時にサ プライヤーとの関係を抜本的に見直した。特定のサプライヤーと長期安定 的な契約を結び、従来の価格一辺倒を改めた。同じ原則をロジスティク ス管理にも適用した。その結果、協力物流企業との関係は一変した。
[ データ ] 環境対策モスフードサービス 2007年7月号
ハンバーガーチェーンのモスフードサービス は、食材配送システムで初の「エコリーフ環境ラ ベル」認証を取得した。産地で収穫された野菜が 店に届くまで、全物流工程でのエネルギー使用 量を一年がかりで算出し、環境負荷情報を公開 している。産地までさかのぼって輸配送データ を収集するなど、小売業としては極めて意欲的 な取り組みだ。
[ ケース ] 食品物流大地 2007年7月号
大地は、生協などに先駆けて食の宅配ビジネ スを軌道に乗せたパイオニアだ。あくまでも市 民運動の一環として事業を行う姿勢を貫きなが ら、最先端の物流も追求している。天候の影響 などで生産量の変動が避けられない有機農産物 を、独自の流通システムのなかでムダなく消費 しようとする試みがユニークなサプライチェー ンを生み出した。
[ データ ] 日本ロジスティクスシステム協会2006年度物流コスト調査(要約) 2007年7月号
調査概要 日本ロジスティクスシステム協会(JILS) では、荷主企業で発生するトータル物流コス トを1993年度から毎年定点観測している。通 産省の「物流コスト算定・活用マニュアル」 (1992年)に準拠して業種別物流コストの実 態を把握し、物流コストの国際比較などを実 施している。JILSの協力により、今年6月に 発表された同調査の最新版の要約を以下に掲 載する。
[ メディア批評 ] 改憲論者の小林節慶大教授もあきれる「新憲法」憲法の原理を否定する安倍首相ら?壊憲〞論者 2007年7月号
改憲論者のはずの慶大教授、小林節が『週 刊朝日』の六月八日号で、「安倍政権に改憲さ せてはいけない」と強調している。 これを読んで私は、現首相の安倍晋三らは 改憲論者ではなく、壊憲論者なのだと納得し た。憲法を改めるのではなく、その原理をも 壊す壊憲論者は、改憲論者の小林には耐えら れないのである。
[ 海外Report ] 攻めのロジスティクスに注目集まる 2007年7月号
ドイツ・デュッセルドルフ市で五月二一、二二日の二日間、「欧州サプライチェ ーン&ロジスティクス会議」が開催された。本誌がこの会議に参加するのは二度目 のこと。昨年に引き続き、欧米の大手荷主企業であるボルボやP&G、ハネウェ ルやパナソニック・ノース・アメリカなどの興味深いケーススタディーが並び、熱 のこもった質疑応答が交わされた。ケーススタディーに加え、参加者やスポンサー の声を拾った。
[ 現場改善 ] 雑貨メーカーT社の拠点集約 2007年7月号
物量の増加に応じて、場当たり的な借庫を重ねた結果、 在庫拠点が一四カ所にまで分散していた。その賃貸料は総 支払い物流費の半分以上を占めていた。拠点集約プロジェ クトに取り組んだ。改革プランはシンプルだったが、拠点 の閉鎖に伴うスタッフの転勤など、人の問題では苦労した。
[ 自己創出型ロジスティクス ] オートポイエーシスとは何か 2007年7月号
物流はシステムである。システムとは部分から構 成される全体である。システムという全体は、部分 の総和を上回る。上回った分、すなわち余剰こそが 利益の源泉となる。この余剰を生み出すメカニズム は理解が難しい。鍵はオートポイエーシスにある。 伝統的なロジスティクスと決別し自己創出型ロジス ティクスの世界へと進む必要がある。
[ 値段 ] 2007年3月期物流企業決算ランキング 2007年7月号
上場物流企業の二〇〇七年三月期決算が出そろった。新興諸国の経済 成長を追い風に、各社とも国際物流が好調だ。海上貨物の取扱量拡大で港 湾運送も景気がいい。国内でも景気回復から物量が増加しているが、トラ ック運送はコスト増と単価下落から利益面で苦戦を強いられている。
[ 道場 ] ロジスティクス編・第22回 2007年7月号
「それで、いくら下がったの?」 物流部長が性急な質問をする 大先生がコンサルをしている問屋の大阪支店 の物流センターでロジスティクス導入効果を検証 するための会議が開かれている。休憩後会議が再 開された。物流部長が、進行係としての役割を 意識してか、口火を切った。
[ 判断学 ] カネに群がる経済学者 2007年7月号
経済学者はカネのあるところに群がる。経済学の大家、サムエルソンはそう 公言してはばからない。彼らがカネ儲けのために書いた本をありがたがるのは、 いかがわしい新興宗教の信者になるのと変わらない。
[ 物流IT解剖 ] 日立物流 2007年7月号
ITコンサルタントとしても通用する技術力を持ちながら、あえてIT事業による 利益拡大の道を捨てている。物流の実運用で稼ぐために、システムを業種ごとに テンプレート(ひな型)化してノウハウを蓄積。新規案件への投入エネルギーを 節約してきた。ただし最近は、ITを徹底的にボトムアップで構築してきたことが、 現場ごとの管理レベルの差につながっているという悩みに直面している。
[ 物流不動産市場レポート ] 首都圏大型拠点の新設ラッシュでテナント獲得競争も 2007年7月号
着工量は三年で一・六倍に 日本の物流不動産市場が大きな変革期を迎 えている。物流用地も例外なく値上がりしたバ ブル期が終焉して以降、長期低迷が続いていた が、二〇〇〇年頃から徐々に新たな兆しが見ら れるようになった。首都圏や関西圏などの主要 物流エリアでは大型物流施設が次々と開発され ている。しかし一部では供給過剰も懸念され、 需給動向の先行きに不透明感が増している。
[ 特集 ] ICタグの使い方 ブームが去り実用が始まる 2007年7月号
ICタグを巡る空騒ぎが沈静化に向かっている。過 剰な期待は全て裏切られた。しかし、ロジスティクス の実務家にとっては、これからが本番だ。バーコード にはないICタグの利点を、サプライチェーンの革新に 活かせないか。華やかさとは無縁の取り組みが現場で 始まっている。
[ 特集 ] ICタグの使い方 ウォルマート流を乗り越える 2007年7月号
小売り主導の米国型モデルは機能しない。使い捨てタ グは限定的にしか普及せず、量産による低価格化も実現 しない。タグの回収と再利用を前提にして活用シナリオ を書き換えろ。ウォルマート流とは別の道を行く日本型 モデルは工場と物流センターが主導する。
[ 特集 ] ICタグの使い方 ロジックス 2007年7月号
ピッキングのミスをなくすため、ロジックス は二〇〇六年三月にICタグを利用したピッキ ングチェックシステム(PCS)を導入した。ト ヨタは一つの生産ラインで複数の車種をランダ ムに流している。誤出荷をすれば、その時点で 生産ラインが止まってしまう。誤出荷ゼロの達 成は納品業者にとって必達の目標だった。
[ 特集 ] ICタグの使い方 ICタグ関連市場ガイド 2007年7月号
今後もICタグはHF帯が主流を占める。ただしケー ス/パレットにはUHF帯の「Gen2」。コンテナにはア クティブタグも使われる。事実上の標準は決着が付い た。これによって、ICタグ導入のコストパフォーマン スがようやく見えてきた。
[EDIT]