ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2006年8号
CLIP
中堅企業向けのWMSを発売導入のコストと期間を三分の一に

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

43 AUGUST 2006 がなくても、それまで培ってきた業 務知識やデータベース設計知識が あれば、ウェブアプリケーションを 容易かつ短期間で構築することが 可能。
実際に導入するまでの期間 が短縮される。
G3は、入出荷・格納・ピッキ ング・在庫管理・棚卸し・庫内移 動などすべての機能でウェブに対応 している。
従来のウェブ対応WM Sは、照会など一部の機能でしか ウェブに対応していなかった。
また、在庫保管型物流センター (DC)・通過型物流センター(T C)両方の業務に必要な機能、入 出荷やピッキングといった作業工 程で利用が拡大している無線ハン ディターミナルへの対応機能も標 準装備されている。
データへのアク セスをユーザーの職務や職責に応じ て制限する機能もあり、複数の物 流拠点や荷主を管理する場合でも、 在庫情報や作業情報の漏洩が防止 できる。
こうした機能を持ったG3は、導 入の費用と期間が同社従来品の三 分の一になる見込み。
フレームワー クスでは、G3のライセンス販売に よる売り上げとして初年度一億円 を想定している。
中堅企業向けのWMSを発売 導入のコストと期間を三分の一に WMS(倉庫管理システム)ベ ンダー大手のフレームワークスが、 この夏、中小企業向けのパッケー ジシステム「Logistics Station iWMS G3(以下、G3)」を発売 する。
同社はこれまで、大企業・大規 模拠点・グローバル対応の高機能 製品を開発し、五〇〇を超える国 内外の物流拠点に導入してきた。
今 回発売となるG3は、同社が展開 する「Logistics Station iWMS」 シリーズの最新版。
コストパフォ ーマンスと使い勝手の良さを売り に、顧客層を中堅企業に拡大する 考えだ。
G3には、同社がこれまでの導 入実績をもとに培ってきた、様々 な業種・業態の業務プロセスに関 するノウハウが随所に反映されてお り、最小限のカスタマイズで済むよ うに設計されている。
その分、導入 コストが低く抑えられる。
開発に際しては、キヤノンソフト ウェア製の業務用ウェブアプリケー ション自動生成ツールである「Web Performer」を活用した。
従来、ウ ェブアプリケーションの開発には高 度なスキルが必要とされていた。
こ のツールを使えば、そうしたスキル ている。
また、カラーページの船の国 際信号旗などは、実際には使う機会 がないとしても純粋に楽しめるだろ う。
欄外には多くの参考資料が挙げら れており、この本を起点に関連分野 の知識を広げていくこともできる。
参 考資料として挙げられるのは、学術 書や専門書ばかりではない。
船舶の 操縦方法の例には加山雄三主演の 『ハワイの若大将』、羅針盤の補足説 明にはジョニー・デップ主演の『パ イレーツ・オブ・カリビアン』など 映画も含まれており、本文の内容を 具体的にイメージして身近に感じら れる。
読み進めるほどに、著者が海と船 をこよなく愛していることが伝わって くる。
著者の拓海広志氏は、明石海 峡を臨む西神戸の舞子で生まれ育ち、 子供の頃からいつも海の向こうにあ る世界に思いを巡らせていたという。
現在は、DHLグローバルカスタマ ーソリューションズのアジア太平洋 地区統轄本部に所属している。
「モノを運ぶということは心を運 び、人と人を結びつける仕事だ」と いう著者の信念が貫かれた一冊は、物 流マンが自分の仕事を見つめ直す、い いきっかけにもなるかもしれない。
古代から現代まで幅広く解説 『ビジュアルでわかる 船と海運のはなし』 今年五月に発行された『ビジュア ルでわかる 船と海運のはなし』は、 航海の歴史、船の種類と構造、航海 の基本、港とその役割、海運と物流 の概要を扱った概説書だ。
古代の交 易から現代のSCMまで、船と海運 に関わる幅広い内容をカバーしてい る。
貿易実務の基礎知識などの実用的な面に留まらず、「モノを運ぶ仕事」 をより広い視野で捉えられる一冊だ。
分かりやすく丁寧な文章に加え、全 二一四ページの、ほとんど全ての見 開きごとに写真や図説が挿入されて おり、博物館を回っているような感 覚で楽しめる。
例えば、船の写真は、 外観だけでなく、錨やコンパスなど のパーツ類も説明付きで盛り込まれ 『ビジュアルでわかる 船と海運のは なし』 著者・拓海広志、出版社・成山堂書 店、発行・二〇〇六年五月、定価・ 二三一〇円(税込)

購読案内広告案内