ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
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2007年1月号

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    2007年1月号
     

特集 検証 物流不動産バブル

12   第1部 倉庫用地はどこまで上がる

 物流不動産用地の高騰が続いている。首都圏の湾岸エリア周辺では、ここ数年で地価が2倍に跳ね上がった物件も珍しくない。あまりの過熱ぶりに一等地の相場にはさすがに天井感が出てきたものの、旺盛な需要は関東内陸部や地方の中核都市などに波及している。

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第2部 所有派と賃貸派の損得勘定

 日本企業の物流不動産所有率は欧米と比較して格段に高い。直接コストだけを比べれば、借りるより買ってしまうほうが確かに安くあがる。ただし、不動産を所有すればキャッシュは固定化され、変化に適応する柔軟性を失う。コストとリスクの判断が求められている。

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第3部 物流ファンド VS 倉庫会社

 不動産ファンドによる物流施設の新設ラッシュの影響で、既存の倉庫会社が苦境に立たされている。ファンドに有力テナントを奪われ、倉庫には空きスペースが目立つようになってきた。もはや行政の後方支援は期待できない。対抗策を打ち出せない倉庫会社はいずれファンドに飲み込まれる。

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第4部 日本の物流資産を始末する

Interview プロロジス 山田御酒 日本共同CEO
3PLと組んで物流子会社売却を促す
 資生堂の物流子会社売却で、事業と従業員を3PLの日立物流が、物流施設をプロロジスが、それぞれ買収する新たなスキームを実現した。物流子会社を所有する他のメーカーにも同じスキームを提案していくことで、物流子会社のM&Aを促進していこうと考えている。

Interview
AMBプロパティジャパン
マイケル A.エヴァンズ  シニアバイスプレジデント
物流アセット戦略に柔軟性を提供する

 三菱重工と新キャタピラー三菱の部品物流を、米3PLのキャタピラーロジスティクスサービスが一括受託した。物流拠点はAMBプロパティが約103億円をかけて神奈川県相模原に新設する。外資系の有力3PLと不動産ファンドがタッグを組み、日本国内の3PL市場に本格参入する。

Interview 日本レップ 片地格人 副社長兼COO
倉庫賃貸仲介業のノウハウを武器に

 物流不動産の賃貸仲介業者で蓄積したノウハウを背景に、ファンド事業に進出した。参入後1年半でファンドの運用資産残高は750億円に達している。これを1000億円まで増やして、2008年にはJ-REITに上場させる計画だという。

Interview コマーシャル・アールイー
亀山忠秀 取締役 AM 事業本部ファンド事業部長
中小物件にもニーズはある

 
小規模物件を対象にしたファンドを立ち上げて、短期間で大きな成果を上げた。現在はサブリース事業で囲い込んだテナント向けに開発型拠点を提供している。今後は年に100〜200億円規模の投資を計画している。

26   資料1 倉庫・配送センター市況レポート
    シービー・リチャードエリス

28   資料2 物流不動産ファンド活動状況一覧
プロロジス/AMBプロパティジャパンインク/日本レップ/コマーシャル・アールイー/ラサールインベストメントマネージメント/三井物産ロジスティクス・パートナーズ/三菱商事/伊藤忠商事/オリックス・リアルエステート/ニューシティコーポレーション/WLパートナーズ


2  

KEYPERSON 刈屋武昭 明治大学ビジネススクール教授
「物流不動産の価値は荷主が決める」

 土地や建物の値段だけで物流不動産の価値は計れない。同じ物件でも利用の仕方によって生み出される価値は違ってくる。それは物件の賃貸料にも影響を与える。企業のロジスティクスのノウハウが、物流施設に無形の価値を与えている。

   
 

34

 

シャープ調達物流
業界標準のVMIモデルを導入
調達リードタイムを一日に短縮

  38  

ネットオフビジネスモデル
トヨタ出身の企業家が挑むネット事業
古本から総合リサイクルへ脱皮をめざす

  44  

エフピコ〈情報システム〉
IT刷新で情報を「見える化」
年間物流コストを30億円削減


     
  31   フレッシュマンのための物流産業論 《第9回》
森 隆行 流通科学大学 教授

フォワーダーのビジネスモデル

  48   物流企業の値段《第27回》
土屋康仁 メリルリンチ日本証券 シニアアナリスト
上 組

   

■■欧州レポート■■

  50  

欧州SCM会議報告〈第4回〉
ハインツの需要予測手法

マイク・ボニッチ H・J・ハインツ・ヨーロッパ需要予測マネージャー

  54  

海外トレンド報告【News】
欧州編・中国編

  58   CSCMP報告2006〈第2回〉
戦略・戦術・メトリクスの統合
ウィリアムズ/Y−Change/ノーテキサス大

  62  

湯浅和夫の物流コンサル道場《第57回》
〜ロジスティクス編 第16回〜


  67  

佐高信のメディア批評
否定された安倍首相と池田大作の密会報道
腑に落ちないメディア各社そろっての無反応


  68  

奥村宏の判断学《第55回》
TOBと白馬の騎士


 
70

SCM時代の新しい管理会計《第22回》
梶田ひかる アビーム コンサルティング 製造事業部 マネージャー
グローバルロジスティクスへの挑戦・
国際輸送のプロセスを改革する


  74   ロジスティシャンのためのCSR経営講座 《第7回》
川島孝夫 前・味の素ゼネラルフーヅ 常勤監査役

食品業界を震撼させた協和香料事件

  78   新連載 IBMのグローバルSCM 《第1回》
IBMビジネスコンサルティングサービス
毛利光博 シニア マネージング コンサルタント

サプライチェーンを統合する

  82   事例で学ぶ現場改善《第48回》
青木正一 日本ロジファクトリー 代表
中堅食品メーカーB社の商物分離

  86   The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
存在感増すSPA型アパレル
成功のカギは“リアジャル


 
 

89

 

国土交通省 月例経済報告

 
 
92
主要記事索引
  96   編集後記
 
97
広告索引

PDFバックナンバー

[ CSCMP報告 ] 戦略・戦術・メトリクスの統合 2007年1月号
各種のメトリクスで吸い上げた情報をもとに課題を見極め、 戦略を決定する。従来のプロセスを見直して、具体的な戦術に つなげていく。業務用空調設備メーカー、米ウィリアムズ社の オペレーション担当バイスプレジデントが、現在進行中のパフ ォーマンス管理プロジェクトを紹介する。
[ CSR経営講座 ] 食品業界を震撼させた協和香料事件 2007年1月号
事件は四年前に発生した。中堅 香料メーカーの協和香料化学が、全 国六〇〇社余りの食品メーカーに 違法な原料を使った香料を出荷し ていたことが発覚。食品メーカー は製品回収などの対応を余儀なく され、多いところで数百億円もの 損害を被った。この事件の根底に は日本特有の産業の二重構造があ る。他分野でも同じような事態が 起こる可能性は高い。しかし、抜 本的な解決策はいまだに講じられ ていない。
[ keyperson ] 刈屋武昭明治大学ビジネススクール教授 2007年1月号
土地や建物の値段だけで物流不動産の価値は計れない。同 じ物件でも利用の仕方によって生み出される価値は違ってく る。それは物件の賃貸料にも影響を与える。企業のロジステ ィクスのノウハウが、物流施設に無形の価値を与えている。
[ NEWS ] 米フェデックスとUPS二〇〇七年の運賃値上げを発表 2007年1月号
アメリカの国際宅配大手のフェデ ックスとUPSは、それぞれ二〇〇 七年に運賃を値上げすると発表した。 フェデックスはエクスプレス貨物の 二〇〇七年の料金を平均で三・五% 値上げする。
[ NEWS ] 海外ドレン度報告(中国編) 2007年1月号
中国の鉄道輸送量は世界トップ ■ 06 ・ 11 ・2 中国鉄道部によれば、現在、中国 鉄道の営業道程は世界の鉄道営業道 程総数の六%しか占めていないが、輸 送量は世界の鉄道総輸送量の四分の 一を占め世界トップとなった。
[ SOLE ] 存在感増すSPA型アパレル成功のカギは?リアジャル〞 2007年1月号
SOLE日本支部では毎月 「フォーラム」を開催し、会員相 互の啓発に努めている。十一月 のフォーラムでは、近年成長著 しい製造小売型(SPA)の衣 料品小売業における国際調達の 仕組みについて横浜商科大学の 橋本雅隆教授が報告した。
[ グローバルSCM ] サプライチェーンを統合する 2007年1月号
統合管理とは何か。どうすれば実現できるのか。それによって何がも たらされるのか――IBMは四年間にわたるグローバルなサプライチェ ーン改革によって、約二五〇億ドルのコストを削減し、十五億ドル以 上のキャッシュを生み出すことに成功した。その軌跡を振り返り、サプ ライチェーン統合の方法論を解説する。
[ ケース ] 調達物流シャープ 2007年1月号
シャープは電子情報技術産業協会(JEITA) が開発した業界標準のVMI(Vendor Managed Inventory :ベンダー主導型在庫管理)モデルを、 2005年9月に矢板工場に導入した。これによって従 来は10日間から数ヵ月に及ぶこともあった部品の 調達リードタイムを1日に短縮した。
[ ケース ] ビジネスモデルネットオフ 2007年1月号
ネットオフの黒田武志社長は異色のベンチャー 経営者だ。9年前にトヨタ自動車の正社員という安 定した職を捨て、ブックオフの店舗経営者に転身。 その後、インターネットを使った中古書籍の販売 事業を軌道に乗せた。株式公開を視野に入れるま でに成長できた背景には、トヨタ生産方式に倣っ た効率的な物流オペレーションの追求と、それを 支えた濃密なトヨタ人脈があった。
[ ケース ] 情報システムエフピコ 2007年1月号
33億円を投じて社内の情報システムを刷新した。 SCMソフトを活用し、全国13工場の生産活動と在庫 配分を最適化。欠品を抑えると同時に在庫量を大幅 に圧縮し、年間30億円の物流コストを削減した。情 報の「見える化」によって納期回答の精度が上がり、 顧客満足度も向上した。
[ データ ] 国土交通省月例経済報告 2007年1月号
概要はありません
[ メディア批評 ] 否定された安倍首相と池田大作の密会報道腑に落ちないメディア各社そろっての無反応 2007年1月号
「いまや自民党最大の支持母体は特定郵便局 長会でも日本医師会でもない。創価学会だ」 自民党幹部が自嘲気味にこう話したという。
[ 海外Report ] ハインツの需要予測手法ボトムアップで責任明確化SKU単位で精度80%超に 2007年1月号
トマトケチャップ最大手として知られる食品メーカー、H・J・ハインツのヨーロッパ部門は、 一〇年前に需要予測を担当する専門部署を立ち上げた。その職責は、社内のセールスやマーケテ ィング、生産部門などから寄せられる異なる需要予測データを取りまとめて、サプライチェーン 全体の流れをスムーズにするというものだ。同部署を統括してきたマイク・ボニッチ氏が全社の 納得する需要予測の立て方について解説した。
[ 管理会計 ] 国際輸送のプロセスを改革する 2007年1月号
グローバル・ロジスティクスにおいては、輸送リードタイムが在 庫に大きな影響を与える。しかし、国際輸送のプロセスの改革に取 り組んでいる荷主企業はまだ少ない。とりわけ海上輸送の場合には、 リードタイム短縮の余地が大いに残されている。
[ 現場改善 ] 中堅食品メーカーB社の商物分離 2007年1月号
営業マンがライトバンで小規模店を回るルート営業の商物 分離を図った。これに合わせて営業活動自体にもメスを入れ た。営業マンを物流業務から開放するだけでは、顧客にとっ て単なるサービスの低下になってしまうからだ。
[ 値段 ] 上組 2007年1月号
上組の収益率は物流業界の中でも高い水準にあ る。作業の自動化や省人化につながる設備への投 資を強化してきたことが奏功している。業績は今 期も好調に推移しており、通期では経常利益を計 画値より八億円上乗せできる見通しだという。
[ 道場 ] ロジスティクス編・第16回 2007年1月号
問屋の全支店の幹部を集めて ロジスティクス導入会議を開催 「もう始まりましたでしょうか?」 女史が大先生に声を掛けた。大先生事務所は、 大先生と女史の二人だけだ。大先生は、出版社の 担当者に叱咤激励され、脅され賺 すか されて、ようや く懸案だった本の原稿を書き上げたばかり。会議 テーブルでたばこを喫いながら、のんびりムードに 浸っている。
[ 判断学 ] TOBと「白馬の騎士」 2007年1月号
イギリスやアメリカでTOB(Take Over Bid‥株式公開買付)はもともと、会 社を乗っ取るために利用されてきた。ところが日本では持株を高く売り逃げる ためか、会社の資産をバラバラにして売り飛ばす目的に利用されている。この 日本的なTOBの背景と意味するところは何か。
[ 物流産業論 ] フォワーダーのビジネスモデル 2007年1月号
荷主企業と実運送会社の間に入って輸送を手配する物流企業をフォ ワーダーと言います。航空貨物の分野では近鉄エクスプレスや郵船航 空サービス、外航海運の分野ではNVOCCと呼ばれる企業がフォワ ーダーに相当します。今回はフォワーダーの役割や事業展開の現状に ついて解説していきます。
[ 特集 ] 物流不動産バブル 倉庫用地はどこまで上がる 2007年1月号
物流不動産用地の高騰が続いている。首都圏の湾岸エ リア周辺では、ここ数年で地価が2倍に跳ね上がった物件 も珍しくない。あまりの過熱ぶりに一等地の相場にはさす がに天井感が出てきたものの、旺盛な需要は関東内陸部や 地方の中核都市などに波及している。
[ 特集 ] 物流不動産バブル 所有派と賃貸派の損得勘定 2007年1月号
日本企業の物流不動産所有率は欧米と比較して格段に高 い。直接コストだけを比べれば、借りるより買ってしまう ほうが確かに安くあがる。ただし、不動産を所有すればキ ャッシュは固定化され、変化に適応する柔軟性を失う。コ ストとリスクの判断が求められている。
[ 特集 ] 物流不動産バブル 物流ファンドVS倉庫会社 2007年1月号
不動産ファンドによる物流施設の新設ラッシュの影響 で、既存の倉庫会社が苦境に立たされている。ファンド に有力テナントを奪われ、倉庫には空きスペースが目立つ ようになってきた。もはや行政の後方支援は期待できない。 対抗策を打ち出せない倉庫会社はいずれファンドに飲み 込まれる。
[ 特集 ] プロロジス――3PLと組んで物流子会社の売却を促す 2007年1月号
資生堂の物流子会社売却で、事業と従業員を3PLの日立物流 が、物流施設をプロロジスが、それぞれ買収する新たなスキー ムを実現した。物流子会社を所有する他のメーカーにも同じス キームを提案していくことで、物流子会社のM&Aを促進してい こうと考えている。
[ 特集 ] 物流不動産バブル AMBプロパティジャパン――物流アセット戦略に柔軟性を提供する 2007年1月号
三菱重工と新キャタピラー三菱の部品物流を、米3PLのキ ャタピラーロジスティクスサービスが一括受託した。物流拠点 はAMBプロパティが約103億円をかけて神奈川県相模原に新 設する。外資系の有力3PLと不動産ファンドがタッグを組み、 日本国内の3PL市場に本格参入する。
[ 特集 ] 物流不動産バブル 日本レップ――倉庫賃貸仲介業のノウハウを武器に 2007年1月号
物流不動産の賃貸仲介事業で蓄積したノウハウを背景に、 ファンド事業に進出した。参入後1年半でファンドの運用 資産残高は750億円に達している。これを1000億円まで増 やして、2008年にはJ-REITに上場させる計画だという。
[ 特集 ] 物流不動産バブル コマーシャル・アールイー――中小型物件にもニーズはある 2007年1月号
小規模物件を対象にしたファンドを立ち上げて、短期間 で大きな成果を上げた。現在はサブリース事業で囲い込ん だテナント向けに開発型拠点を提供している。今後は年に 100〜200億円規模の投資を計画している。
[ 特集 ] 物流不動産バブル 倉庫・配送センター市況レポート 2007年1月号
概要はありません
[ 特集 ] 物流不動産バブル 物流不動産ファンド活動状況一覧 2007年1月号
国内物流不動産ファンド各社の活動状況を整理するために、編集部で入 手した各社のプレスリリース、関連報告書、報道資料を以下に2次資料とし てまとめた。一部、改めてヒアリングとアンケートを行ったものも含まれて いる。為替は1米ドル=118円で計算した。
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