ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2002年8号
SCC報告
ビジネスプロセスに焦点を当てろ

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

――SCMに注力する以前の御社は、ロジステ ィクスの分野ではどのような取り組みをしてい たのでしょう。
「サプライネットワーク・マネジメントに取り 組む以前は、他の多くの企業と同じようにER P(統合業務パッケージ)の構築に時間を費や してきました。
同時に計画システムの導入にも 取り組みました。
しかし、システムの統合に問 題がありました。
だからこそロジスティクスを 従来の単なる計画機能から変化させ、またサプ ライネットワークに対する我々の考え方も変え る必要があったんです」 ――ロジスティクスをより重視するようになっ たということですか? 「新しい考え方をするようになって強調され たのはサプライネットワークのパフォーマンス です。
従来、ロジスティクスと呼んでいた機能 は、現在ではデリバリーネットワーク・システ ムとなっています」 ――物流の組織はどうなったのですか。
「以前はプランニングとロジスティクスのため AUGUST 2002 80 サプライチェーン協議会(SCC)の日本支 部が七月に開催した「サプライチェーン経営2 002」に出席するため、米SCCのジョー ジ・W・ブラウン会長が来日した。
インテルの SCM推進部門の責任者の一人でもある同氏 に単独インタビューを行った。
サプライチェーンからネットワークへ ――インテルのSCM推進部門の責任者の一人 とお聞きしました。
具体的にはどのような業務 を担当しているのですか。
「我々のグループはコーポレート・インフォメ ーション・テクノロジー部門に所属しています。
私は設計者としてサプライ・ネットワークに関 するさまざまな技術や手法を提供する役割を担 っています」 ――最近、インテルは?サプライネットワー ク〞という言葉を頻繁に使ってます。
従来のサ プライチェーンとは違うのですか。
「我々が使っているサプライネットワークとい う言葉は、基本的にはサプライチェーンと同じ ですが、これをより複雑化した概念です。
サプ ライチェーン内のコネクションの多様性を強調 するために、あえてネットワークという言い方 をしています」 ――インテルがSCMによるプロセス改革を重 視するようになったのは、いつ頃からだったの でしょう。
「ロジスティクスとかプランニングという意味 では、かなり以前からSCMに取り組んできま した。
ただし水平的な機能としてのSCMにフ ォーカスを当て始めたのは、約五年ぐらい前か らです」 ――その理由は? 「それ以前からインテルはプロセス改革に挑 戦し続けてきました。
そうしなければ生き残れ ないからです」 ――インテルほど強いブランド力を持つ企業で も、市場をコントロールすることはできなかっ たということですか。
「そういうことです」 「ビジネスプロセスに焦点を当てろ」 米サプライチェーン協議会 会長 ジョージ・W・ブラウン (インテルコーポレーション IT産業リサーチグループ 企画担当マネジャー) Interview

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