ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2005年4号
中国通信
中国ロジスティクス通信

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

APRIL 2005 44 二〇〇四年私営企業抽出調査 私営企業は三三四万社に ■『国際金融報』2・4 中国の国家権威部門が進めている 「二〇〇四年全国私営企業抽出(サ ンプリング)調査」の結果が二月三 日、北京で公表された。
調査は既に 六回目を数える。
同報告によると二 〇〇四年の上半期において、中国の 私営企業の累計登記は三三四万社に 達しており、二〇〇一年に比べて一 三一万社増加している。
多くは東沿 岸部に集中しており、中でも江蘇、 広東、 江、上海、山東、北京の六 つの地域で全体の過半数を占めてい る。
私営企業の増加に伴い、その業務 内容も多様化している。
とりわけ社 会的サービスや研究開発などの科学 技術分野が伸びてきている。
なお、 教育文化と健康関連産業における私 営企業の割合は全体の四%で、電 力・ガスなどの公共事業分野で営業 を行っている企業も全体の一・六% を占めるに至っている。
バーコード市場が 年率 35 %の伸び ■『チャイナネット』2・4 中国の自動認識装置市場が急拡大 している。
とりわけバーコード関連 市場の規模は毎年三五%のスピード で伸びており、世界で最も成長の速 い国となっている。
昨年末までに中 国のバーコードシステム団体に加盟 するメンバーは十数万社に達し、バ ーコードが添付されている製品は一 〇〇万アイテムを上回った。
一方、中国の無線タグ関連産業は 歩み出したばかりで、まだ成熟した 基盤が形成されていない。
しかし、 中国製品コードセンターの張成海常 務副主任は「無線タグ技術は、将来 的にサプライチェーン分野での応用 が爆発的に伸びると見ている。
同時 に、その他の分野、例えば車輌管理、 帳票管理、警備管理などの分野での 活用も大幅に伸びる」としている。
欧米先進諸国における無線タグ技 術および市場の急速な拡大は、中国 にとっても一つの手本となり得る。
し かし、先進諸国がそれを利用して発 展途上国に対し新たな貿易障壁を設 ける可能性もある。
これは今後も社 会的に注目されるべき問題であると、 専門家たちは指摘している。
天津に国際保税物流園区 上海、大連に続き三都市目 ■『今晩報』2・ 24 国務院は天津市の保税区と港の相 互発展のために、一・五平方キロメ ートルの国際保税物流園区の建設を 承認した。
現在、税関(海関総署) など五つの関連委員会は保税物流園 区試行実施法案に基づく承認作業を 進めているが、天津は上海、大連に 次ぐ三番目の国家認可実施法案都市 となる。
現在、保税区管理委員会と天津税 関および、天津港集団公司が三月の 開設に向けて工事を行っている。
こ れまでに四〇以上の企業との契約交 渉が進んでおり、既にアメリカ・日 本・スイス・オランダなどの大手企 業十数社と契約を結んでいる。
韓国LGグループが 中国に物流子会社設立 ■『京華時報』2・ 25 二月二四日、LG(中国)は中国 に物流子会社、LG(中国)物流を 設立すると発表した。
二〇〇四年五 月より韓国の物流専門家を中国に派 遣し、物流市場を分析させるなど事 前準備を行った。
既に五〇〇万ドル を超える先行投資も行ったという。
L G電子、LG化学、LG建設など、 中国で事業を展開するLGグループ 各社の物流業務の運営を今後、全て LG(中国)物流に委託する。
これ によって中国市場における競争優位 を図るという。
LGグループは中国 でいくつもの事業を展開しており、な かでもLG電子は一九営業法人と九 営業子会社を持つ中核事業となって いる。
国家郵政局の再編進む 中郵物流とEMSを合併 ■『新京報』 2・ 25 中国国家郵政局の改革が進んでい る。
内部情報筋によると、これまで 国家郵政局の直轄となっていた中郵 物流有限責任公司と郵政速達局(E MS)を近く合併する。
まず北京報 部にて合併を行い、その後、二〇〇 五年中に各地の合併を終えるという。
青島港の拡張工事が完了 世界最大規模のコンテナ港に ■『人民日報』2・ 26 青島港の第三期拡張工事が完了し た。
これによって同港は規模・水深 とも世界最大を誇る先端的国際港に 生まれ変わった。
青島港は第三期拡 張工事として計二・四キロメートル・ 七バースの建設を計画。
うち四バー スは二〇〇三年九月に完成。
残る三 バースも二〇〇四年十二月二九日に 竣工。
いずれも水深は一七・五メー トルで、二八〇メートル級の大型コ ンテナ船が同時に七隻停泊できる。
こ の規模のバースを一年で三つも建設 するのは驚異的なスピード。
2005年2月発表分 45 APRIL 2005 アパレル品の輸出に許可証 二〇〇以上の商品が対象 ■『人民日報』2・ 26 三月一日から、紡績品の輸出手続 きに輸出許可書が必要になる。
行政 による紡績品輸出量の数量管理がそ の目的。
これに伴い商務部は「紡績 品輸出自動許可暫行弁法」を領布し た。
三月より施行する。
ブラウス、 肌着、ズボン、子供服など二〇〇を 超える商品コードの紡績品が対象に なる。
商務部外国貿易長の責任者に よると、同弁法によってグローバル 化を促進し、紡績品貿易を一元管理 できた後、紡績品輸出の自動許可管 理に移行していくという。
山西省の輸出入が急増 六億八八五〇万ドルに ■『人民日報』(太原地方版)2・ 26 今年一月、山西省の輸出入貿易は 大幅な増加を遂げた。
山西省の総輸 出入総額は約六億八八五〇万ドルで、 自己輸出入総額は四億五〇〇〇万ド ル、うち輸出は三億二〇〇〇万ドル、 輸入は一億三〇〇〇万ドルとなった。
主な輸出品としては太原名産のコー クスが伸びをみせているが、機械製 品も増加している。
主要輸出先をみると、韓国、日本、 アメリカの三国の輸出総額が五〇〇 〇万ドルと依然として突出しており、 続くオランダ、ベルギー、ロシアと の差は二倍以上ある。
主要輸出企業 別にみると、国営企業の輸出入は二 億八〇〇〇万ドル、輸出ライセンス を持つ民間企業が四一五五万ドル、 個人企業が七二八六万ドルである。
山西省は輸出入貿易の新たな基地と なりつつある。
清華大学が物流研究センター 米ノースカロライナ大と共同で ■『北京晩報』2・ 27 オリンピックの準備と実施期間に おいて物流は重要な役割を担う。
そ のため二〇〇八年の北京オリンピッ クを控え、清華大学とアメリカのノ ースカロライナ大学は共同で物流研 究センターの設立を準備している。
今 年から二〇〇八年まで毎年、物流問 題検討会を開催する予定だという。
これ以前から清華大学では学内に 先進的な物流実験室(物流総合研究 所)を設け、オリンピックの物資プ ログラム作りと在庫管理についての 研究を進めていた。
同大工業工程学 部の物流専門教授によると昨年、同 大はオリンピックの物流準備の専門 チームを作り、二〇〇八年北京オリ ンピック組織委員会の「物流規則制 定」に参与すると共に、オリンピッ ク村の公共車両プランの策定、物流 配送プログラム、オリンピックチケ ット業務プログラム研究などに取り 組んだという。
今年の電力需要は 十三%増の見込み ■『人民日報』2・ 27 中国の二〇〇五年の電力需要は、 二兆四五六〇億キロワットアワーに 達する見込みだ。
前年と比較して二 八二五億キロワットアワー、約十三% 増加する。
電力不足は前年よりやや 緩和されるものの、依然として深刻 な状況が続くとみられる。
発電能力 は全国で二〇〇〇万〜二五〇〇万キ ロワットアワー程度不足する見込み。
中国電力企業連合会が二月二六日、 電力需給情勢予測発表会で発表した。
中国の二〇〇四年の電力消費量は 二兆一七三五億キロワットアワーで、 前年比一四・九%増と改革開放以来、 二〇〇三年に続く高成長を記録して いる。
また同年の発電量も二兆一八 七〇億キロワット(同一四・八%増) で史上最高だった。
国際サプライチェーン 管理サミット開催 ■『解放日報』2・ 28 アメリカ企業と上海の雑誌社『国 際市場』との共催で、「二〇〇五年 国際サプライチェーン管理サミット」 が五月十二日に上海科技館にて開催 される。
国内外の有力メーカー、物 流企業の代表と専門学者が、サプラ イチェーン管理の理論と実践、問題 について討議を行う。
深 で購買・供給フォーラム 国内メーカーの国際化を推進 ■『人民日報』2・ 28 三月二五日から二七日まで、深 の銀湖山庄にて交流、促進、発展、 協力をテーマとした「深 ・第一回 中国製造メーカー国際購買と供給ト ップフォーラム」が開催される。
商 務部、国家発展改革委員会のリーダ ーおよび一〇〇〇以上もの企業の代 表取締役が参加する見込み。
経済のグローバル化に伴い、国際 間の協力と交流は中国国内メーカー の生存と発展に重要な意味を持つよ うになっている。
とりわけここ数年、 中国経済の対外依存度は増加し、国 際的な顧客の要求はますます難しく なってきている。
一方、国内の低付 加価値品生産能力は過剰になってい るが、中国国内のメーカーには中小 企業が多く、国際市場を開拓すると いう創造性に欠けている。
国際市場 の開拓という課題を解決する必要に 迫られている。

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