ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2003年7号
ARC
TMS市場の成長率は前年比7%増 低価格モデルで導入するユーザーが増加

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

する小売業者たちだ。
「小売業の場合、入荷ま でのプロセスの管理を強化すれば、より大きな コスト削減効果が期待できるからだ」と Gonzalez ディレクターは分析する。
TMSベンダーは数年前からホスト型ソリュ ーションと、リース契約のような繰り返し契約 費を徴収できる価格モデルを提案し始めた。
ホ スト型ソリューションを提供するという戦略は 他のソフト市場では失敗しているが、TMS市 場では順調に浸透している。
二〇〇一年、ホスト型ソリューションによる 収入は全体の二〇%を占めた。
さらに二〇〇二 年には二二%まで拡大した。
「多くの企業はI T投資を検討する際に、システム導入でどれだ けのコスト削減効果が上がるのかを注視してい る。
ホスト型ソリューションは低コストでの導 入が可能。
それが一番の魅力だ」とGonzalez デ ィレクターは説明する。
JULY 2003 78 TMS(輸送管理システム)市場の二〇〇二 年の成長率は約七%増に達した。
マーケット規 模は八億六〇〇〇万ドル。
ARCでは同市場が 今後五年間に年率十一・六%のペースで成長を 続け、二〇〇七年にはマーケットの規模が一四 億八九〇〇万ドルを超えると予測している。
確かに同市場の未来は明るい。
しかし、シス テムを提供するベンダーにとって今後の道のり は決して平坦ではない。
「成功を収めるためには ?従来の輸送管理の機能に新たな機能を加える、 ?クライアントに対して導入コストに見合うだ けの成果が上がるシステムを提供する、?経営 基盤を安定させる、?グローバル対応能力を持 つ――の四つの条件を満たさなければならない」 と、「輸送管理システムの世界市場動向レポー ト」の著者で、ARCのロジスティクスエクゼ クティブ協議会(LEC)でディレクターを務 めるAdrian Gonzalez 氏は力説する。
単機能で、しかも他のシステムと連動できな いTMSを提供するにとどまっているベンダー に将来性はない。
ユーザーはオーダー管理、オ ーダーフルフィルメント、パフォーマンス管理 といった機能を有した総合的なソリューション を求めているからだ。
「広範な領域をカバーする システムを提供しているERPベンダーやSC Mソフトベンダー、3PL業者などがTMS市 場に食指を動かしており、既存のTMSベンダ ーとの競争はより一層激しくなるだろう」と Gonzalez ディレクターは見ている。
現在、ユーザーの多くは主にTMSの「出荷 オペレーション管理」機能を利用している。
し かし最近ではこれに「入荷オペレーション管理」 機能を加えるユーザーが増えつつある。
二〇〇 二年に販売されたTMSのうち、実に約二〇% は「入荷オペレーション管理」機能に関する商 品だった。
とりわけ「入荷オペレーション管理」機能の 導入に積極的なのはウォルマートをライバル視 TMS市場の成長率は前年比7%増 低価格モデルで導入するユーザーが増加 このコーナーでは米国の大手調査会社、 ARCアドバイザリーグループの市場調 査報告書を紹介する。
今回は輸送管理 システム(TMS)市場の今後五年間の 動向に関するレポートを取り上げる。
1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 2002 2003 2004 2005 2006 2007 (単位:百万ドル) 1,489.9 1,317.0 1,037.8 860.0 ライセンス、サービス、ホスト契約費 を含むTMS総出荷額 C ARC Advisory Group 926.3 1,166.3

購読案内広告案内