ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2004年3号
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住宅建設のビジネスモデルをITで変革「鹿児島建築市場」ネットワークの挑戦を詳述

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

61 MARCH 2004 住宅を扱う不動産業界では従来、 本当の売買価値などは客にも仲間に も隠すのが常識だった――。
『顧客起 点サプライチェーンマネジメント』と いう本の中で、著者の早稲田大学大 学院アジア太平洋研究科の椎野潤教 授はそう指摘する。
かなり厳しい見 方だが、同意する建設関係者も多い のではないだろうか。
関係者でなく とも、構造不況業種と言われて久し い不動産業や建設業の病巣が、ゼネ コンなどを頂点とする不透明でムダ の多いサプライチェーンにあると感じ ている人は少なくないはずだ。
実際、住宅建設の費用というのは、 有力者や知人のコネなどを使えば驚 くほど安くなる。
しかし、海千山千 の業者がひしめくこの世界で、一般 の消費者が独力で有利な取引を実現 住宅建設のビジネスモデルをITで変革 「鹿児島建築市場」ネットワークの挑戦を詳述 するのは難しい。
専門知識の不足な どの壁に阻まれ、結局は大手に任せ た方が安上がりだったとなるのが関 の山だろう。
このことが住宅建設の 業界で顧客起点とは程遠いサービス がまかり通ることを許してきた。
本書では「鹿児島建築市場」と称 する、中小木造住宅建設会社一五〇 社からなる企業集団について詳しく 紹介している。
情報ネットワークを 介して企業が結びつき、建設現場へ の資材搬入の効率化や、調達物流の 自動化などを実現。
顧客志向のサプ ライチェーンを確立し、さらに「同 じ品質レベルの住宅を、坪当たり四 五万円から三十一万円にまで低減」 させたという。
事実であれば、消費 者にとっては大歓迎のビジネスだ。
もっとも、著者はこの事例を、米 デルコンピュータなどを持ち出しなが ら、「サプライチェーンマネジメント による改革」の実践例と位置づけて いるが、これにはかなり無理がある。
もっとシンプルに地場の中小工務店 の生き残り策と捉えた方が、本書で 詳細に列挙された情報も活きてくる。
住宅建設に関連する物流にたずさわ っている人たちには、何らかのヒント を与えてくれる本と言えるだろう。
『顧客起点サプライチェーンマネジメント』 椎野潤(流通研究社、税別価格二二〇〇円) 日本小売業協会とサン物流開発が 「ヨーロッパ最新物流情報視察」ツア ーを六月に共催する。
今回の視察の ポイントは大手流通業のIT活用。
と くにRFID(ICタグ)の実験と 実用化の状況を中心に視察する。
ツアーのコーディネーターを務める サン物流開発の鈴木準代表は、かつ て日本の小売り企業で物流責任者を務めていた経歴の持ち主。
日米欧で 一〇〇カ所以上の物流拠点を視察し た経験も持ち、センター見学や小売 今年六月、サン物流開発が欧州物流ツアーを開催 独メトロや仏カルフールのICタグ事情を視察 りの店舗見学で留意すべきポイント を熟知している。
鈴木氏のアドバイ スを助けに視察すれば、流通関係者 でなくともグローバル小売業の物流 戦略やIT事情を理解できるはずだ。
ツアー参加料金は小売業協会の会 員は六六万八〇〇〇円。
サン物流開 発を通じて申し込めば会員料金が適 用される。
募集人員は二五人(最小 催行人員一〇人)。
申し込み期日は四 月二八日だが定員になりしだい打ち 切る。
申し込みはサン物流開発まで。
月日(曜) 発着港/駅名 スケジュール 6月2日 (水) 6月3日 (木) 6月4日 (金) 6月5日 (土) 6月6日 (日) 6月7日 (月) 6月8日 (火) 6月9日 (水) 6月10日 (木) 6月11日 (金) 6月12日 (土) 東京(成田)発 ベルリン着 ベルリン ベルリン発 デュッセルドルフ着 デュッセルドルフ デュッセルドルフ デュッセルドルフ発 パリ着 パリ パリ パリ パリ発 ロンドン着 ロンドン ロンドン ロンドン発 東京(成田)着 空路ベルリンへ(欧州域内乗継) 着後、ホテルへ            (ベルリン泊) 業務視察 OTTO物流センター 着後、ホテルへ ウエルカムパーティー      (デュッセルドルフ泊) 業務視察 METORO物流センター 業務視察 メトロ最新店舗視察及びメトロ「フューチャ ーストア」訪問        (デュッセルドルフ泊) 空港へ 着後、パリ市内流通施設視察        (パリ泊) 終日:自由視察 (オプション設定)            (パリ泊) 業務視察 カルフール又はレクレール物流センター 業務視察 カルフール・ルクレール・プランタン・ラファ イエットなど店舗視察           (パリ泊) 業務視察 有力化粧品企業物流センター 業務視察(IBM欧州本部オフィス於) テスコ・IBMによる「RFID・SCMセミナー」 着後、ホテルへ          (ロンドン泊) 業務視察 テスコ物流センター 業務視察 テスコ「フューチャーストア」訪問 テスコ・アズダなどロンドン最新店舗視察 (ロンドン泊) 業務視察 セインズベリー物流センター 業務視察 マークス&スペンサー物流センター フェアウェルパーティー        (ロンドン泊) 出発まで:自由視察 空港へ                 (機内泊) 着後、解散 上記の日程は交通機関及び視察先の都合により変更になる場合があります。
視察日程表(予定) 申し込み・問い合わせ サン物流開発 TEL&FAX:03―3642―3762 e-mail:BZN00530@nifty.com 詳細は http://www.jra.go.jp/datafile/

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