ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス

2005年11月号

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    2005年11月号
     

特集 環境物流で差をつけよう

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第1部 循環させればコストが下がる
 循環型ロジスティクスの実現によって、製品のライフサイクルコストは半減できる。メーカーのビジネスは従来の売り切り型から、ソリューションを提供する運用型にシフトしている。そこではリサイクルまで取り込んだロジスティクスの設計が決定的な役割を果たす。

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第2部 物流省エネ新法は荷主も縛る
 来年4月に施行される「改正省エネ法」は輸送業者だけでなく、荷主にも網をかける。自家配送はもちろん協力会社に委託した分まで含めて荷主は物流活動による環境負荷軽減の義務を負う。これによって、とりわけメーカーの物流子会社には大きな影響が及ぶことになる。

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第3部 モーダルシフトの制約条件
 環境対策としてトラック輸送を鉄道や内航海運に切り替えるモーダルシフトに取り組む企業が増えている。行政もそれを後押ししている。ところがマクロ的に見たときのモーダルシフト比率は逆に低下している。補助金を餌に利用を促すだけでは課題は解決しない。 

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第3部 モーダルシフトの限界
キヤノン――幹線輸送の脱トラック化を完了
日本通運――現場を公開して不安を解消
 国全体としての普及こそ遅れているものの、大手企業を中心にモーダルシフトの輪は着実に拡がりつつある。先進企業ではどのような取り組みが展開されているのか。キヤノンと日通の事例を紹介する。


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第4部 返品問題には環境から斬り込め
 返品ほどムダな行為はない。CO2の排出削減に本気で取り組むのであれば、この悪弊にこそメスを入れるべきだ。既得権者以外には何のメリットももたらさない返品をなくせば、産業の競争力は高まり、環境は改善し、消費者はより安く商品を入手できるようになる。


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第4部 「消費者の犠牲で成り立つ返品制」
マーケティング・サイエンス研究所 江尻弘 代表
 
日本の百貨店取引では、返品制がいまだに大手を振ってまかり通っている。世界の小売りビジネスの常識に反する不思議な商慣行だが、一向に改まる気配はない。発生するムダなコストは商品価格へと転嫁され、消費者の犠牲の上に制度が維持されている。

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第5部 欧州のマルチモーダル型物流拠点
マーケティング・サイエンス研究所 江尻弘 代表
 
北フランスで、トラック輸送偏重の物流のあり方に一石を投じる試みが行われている。鉄道、船舶の使い勝手がいい大型物流施設を建設し、トラック輸送量を減らしていくという。物流と環境保護という一見対立しそうな二つの要素を両立できる物流施設が「デルタ3」だ。

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第6部 中古品販売業が拡大する静脈流通
日本の流通 進化のゆくえ《特別編》
プリモ・リサーチ・ジャパン 鈴木孝之 代表
 
ブックオフをはじめとする中古品販売事業者の成長が続いている。仕入れと販売の両方の価格決定権を握ったことで、新品事業者を凌ぐ高利益率の確保に成功した。環境意識の高まりにも後押しされて、こうした二次マーケットに対する期待が流通分野で高まりつつある。

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KEYPERSON「技術は環境対策の半分に過ぎない」
武蔵工業大学 増井忠幸 環境情報学部 教授
 環境対策には二つのアプローチがある。科学技術とロジスティクスだ。科学技術の活用とは異なり、ロジスティクス改革による環境負荷の軽減は、効率の向上を通して企業経営にプラスに働く。グリーン・ロジスティクスの巧拙は、企業の収益力を大きく左右する。

     
 
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アボットジャパン〈アウトソーシング〉
物流を三菱倉庫に全面委託して
複雑化した販売チャネルを集約

 
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東京牛乳運輸〈定温物流〉
乳製品の輸送を海陸で一貫管理
無人運行中の温度変化も監視

 
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ハマキョウレックス〈現場改善〉
飲料メーカーの物流改革を支援
アイデア満載の新センターが稼働

 
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物流企業の値段《第17回》
尾坂拓也 野村證券金融経済研究所 シニアアナリスト
三菱倉庫
医薬品センター事業が利益成長に貢献も
不動産が足かせで株価上昇は期待できず


     
 
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座談会
JILS主催「SCMソリューションフェア2005」
開催記念特別企画
SCMソリューションがもたらす経営改革

東洋ビジネスエンジニアリング
 千田峰雄 社長(司会)
日本通運 西浜邦夫 3PL部専任部長
フレームワークス 田中純夫 社長
三井物産 橋本恵治 物流本部ロジスティクス業務部企画業務室室長(社名50音順)
 11月29日・30日の2日間、東京ビックサイトで日本ロジスティクスシステム協会(JILS)主催の「SCMソリューションフェア2005」が開催される。これに合わせて同イベントの実行委員会のメンバーたちが、SCMのビジョンと現実とのギャップにつて率直な議論を交わした。その模様を報告する。

 
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事例で学ぶ現場改善《第34回》
生花販売チェーンF社の物流網刷新
青木正一 日本ロジファクトリー 代表

 
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湯浅和夫の物流コンサル道場《第43回》
〜ロジスティクス編 第2回〜

 
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SCM時代の新しい管理会計《第8回》
在庫を時価で評価する
梶田ひかる アビーム コンサルティング 製造事業部 マネージャー

 
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ロジビズ「再」入門―マネジメント編《第7回》
卸のロジスティクス戦略

 
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国際物流の基礎知識《第8回》
海運会社のロジスティクス戦略
森隆行 商船三井 営業調査室 主任研究員

 
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奥村宏の判断学《第42回》
「カネボウの粉飾決算」

 
55
佐高信のメディア批評
右傾化し異端者の発言に神経をとがらす日本
自称ジャーナリストばかりマスコミを賑わす

 
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海外トレンド報告《Report》
ドイツポスト――英3PLエクセル買収劇の深層

 
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海外トレンド報告《News》 欧米編・中国編

 
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ARC Advisory Group レポート
■WMS市場は十三億ドル規模に:企業統合が市場を攪乱
企業業績の正確な把握へのニーズがTMS(輸配送管理システム)市場を牽引

 
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The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告

 
 

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国土交通省 月例経済報告
国土交通省 普通倉庫21社統計
日本冷蔵倉庫協会 主要12都市受寄物庫腹利用状況

 
 
CLIP BOARD
 
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●国分が埼玉県八潮に大型汎用センターを稼働
 マテハン増やし次世代情報システムで高度化
 
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広告索引
 
98
編集後記
 
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主要記事索引

PDFバックナンバー

[ ARC ] WMS市場は十三億ドル規模に 企業統合が市場を攪乱 2005年11月号
数年間の停滞期を抜け、二〇〇四年は倉庫管 理システム(WMS)の世界市場が成長軌道に 乗り始め、市場規模は五パーセント以上拡大し た。ARCアドバイザリーグループの最新調査 「倉庫管理システムの世界市場動向調査」 (Warehouse management systems worldwide outlook through 2009)によれば、市場は二〇 〇四年に一〇億六七〇〇万ドルであったが、二 〇〇九年には一三億三九〇〇億ドルを超えると 予測される。
[ keyperson ] 武蔵工業大学 増井忠幸 環境情報学部 教授 2005年11月号
環境対策には二つのアプローチがある。科学技術とロジステ ィクスだ。科学技術の活用とは異なり、ロジスティクス改革に よる環境負荷の軽減は、効率の向上を通して企業経営にプラス に働く。グリーン・ロジスティクスの巧拙は、企業の収益力を 大きく左右する。
[ news欧州 ] 米C・H・ロビンソン 欧州のフォワーダー二社を買収 2005年11月号
米C・H・ロビンソンは、ヨーロ ッパのフォワーダー、ヒルデス(Hirdes) とブッシーニ(Bussini )・トランスポ ートの二社を買収した。買収した二 社の二〇〇四年の売上高の合計額は、 五二〇〇万ドル(五七・二億円)。 独ヒルデスは一八七一年創業の航 空・海上貨物フォワーダーで、ドイ ツとアメリカに計一〇拠点を置く。買 収後、経営陣を含む九二人の従業員 はC・H・ロビンソンの従業員とな った。買収金額は非公開。
[ SOLE ] SOLE報告 2005年11月号
SOLE東京支部では毎月「フォーラム」を開催し、ロジスティク ス技術やロジスティクス・マネジメントに関する活発な意見交換、 議論を行い、会員相互の啓発に努めている。 今回の報告は2005年9月14日に開催したフォーラム「SOLE2005報 告」の内容を紹介する。スピーカーはSOLE東京支部の伝田、瀬良 の2人が担当した。
[ CLIP ] 国分が埼玉県八潮に大型汎用センターを稼働 2005年11月号
大手食品卸の国分は一〇月、埼 玉県八潮市に同社にとって最大級 となる「八潮流通センター」を稼働 した。首都圏で進めている物流拠 点の統廃合の一環として、国分、廣 屋国分、国分菓子販売の計六拠点 を新センターに集約する。首都圏で は「稲毛流通センター」(千葉県)、 「神奈川流通センター」(厚木市)に 次ぐ大型汎用センターという位置づ けになる。
[ ケース ] アボットジャパン――アウトソーシング 2005年11月号
アボットジャパンはこれまで、物流業 務の過半を販売パートナーである大日本 製薬に依存してきた。この販売契約が満 了する2006年4月を機に、自社販売へと 切り替える。これにともない三菱倉庫へ の全面的な物流アウトソーシングを決定。 2年前の合併で複雑化した物流を簡素化 し、コスト削減と品質向上を図る。
[ ケース ] 東京牛乳運輸――定温物流 2005年11月号
明治乳業の物流子会社・東京牛乳運輸 は、食品の安全性に直結する輸送品質の 向上を図るためトレーラーの運行管理を 強化した。無人運行となる海上輸送中に も、ほぼリアルタイムで温度変化を監視 できるシステムを導入。これによって、 冷凍機の故障などが大きな製品事故につ ながるのを未然に防ごうとしている。
[ ケース ] ハマキョウレックス――現場改善 2005年11月号
長野県に工場を構える飲料製造会社の 物流改革プロジェクトに参画。工場倉庫 の新設と庫内管理業務を一括で請け負う ことになった。倉庫の収容能力を高める ためのラックを独自に開発・導入するな ど現場の知恵と工夫を活かしてローコス トオペレーションを実現している。
[ データ ] 国土交通省 月例経済報告 2005年11月号
概要はありません
[ メディア批評 ] 右傾化し異端者の発言に神経をとがらす日本 自称ジャーナリストばかりマスコミを賑わす 2005年11月号
ロンドン大学名誉教授のロナルド・ドーア は数年前に小さな私の事務所を訪れ、対談を 終えた後に、こう書いた。 ドーアは私を、フランス革命の「自由、平 等、友愛」のうち、圧倒的に「自由」に重点 をおいている人だとし、フリーライターとい う職業が性に合っていると評しながら、次の ように皮肉ったのである。
[ ロジビズ再入門 ] 卸のロジスティクス戦略 2005年11月号
大手メーカーと大手小売りの直接取引が広 く普及する欧米市場とは異なり、日本では卸 経由の流通が今も主流を占めている。ただし 各分野の大手卸のビジネスモデルは過去一〇 年の間に大きく変化した。激しい淘汰を勝ち 残った大手卸は、メーカーの特約店から、小 売りのバックヤード機能に役割を転換すると 同時に、自らを軸とした日本型SCMを主導 しようとしている。
[ 海外トレンド報告 ] ドイツポスト 2005年11月号
九月一日、ヨーロッパのロジスティクス業界に激震が走った。ドイツポ スト・ワールドネットが英3PLエクセルの買収に本格的に乗り出したと いうニュースが流れたからだ。買収の対象となることを心待ちにしていた エクセルと、ドイツにおける郵便事業の市場開放による競争激化を前に企 業体質を強化したいというドイツポストとの思惑が一致した結果だった。 しかし買収が正式に成立するためにはクリアすべき条件もある。
[ 管理会計 ] 在庫を時価で評価する 2005年11月号
減損会計の強制適用の影響は、近く在庫にも及ぶ。これまで大部分 の日本企業は在庫を取得原価のまま資産として計上してきた。しかし 在庫の実際の価値は、時間と共に目減りする。時価評価によって、そ れが表面化する。ロジスティクス改革に弾みをつけるチャンスだ。
[ 軽トラ入門 ] 我が軽トラ人生を振り返る 2005年11月号
軽運送業者の“一人親方”には自営業者という側面が ある。その生い立ちから、どうしてもサラリーマンには なりたくないと考えた筆者は、自営業人生に足を踏み入 れる手段として軽運送業を選んだ。ワゴンタクシーの配 車係の経験を通して、緊急輸送は金になるという事実に 気付いたことがキッカケだった。
[ 現場改善 ] 生花販売チェーンF社の物流網刷新 2005年11月号
生花の販売店をチェーン展開するF社が物流網の再編に乗り 出した。事業規模の拡大によって、従来の自家物流体制は限界 にきていた。そこで新たに3PLへのアウトソーシングを実施。 これと並行して商品の調達から店舗配送に至る一連のプロセスを 見直した。
[ 国際物流の基礎知識 ] 海運会社のロジスティクス戦略 2005年11月号
陸上輸送や倉庫管理などを含めたトータル ロジスティクスサービスを提供する海運会社 が増えています。荷主企業の「ワンストップ ショッピング」ニーズに対応するためです。今 回は日本および海外の海運会社のロジスティ クス戦略について解説します。
[ 座談会 ] SCMソリューションがもたらす経営改革 2005年11月号
グ・千田峰雄社長(以下文中、司 会・千田) 本日はSCMの本来あ るべき姿と現実とのギャップについて 議論していきます。最初に私から口 火を切らせていただきます。現在、SCMが直面している課題の一つは 「可視化」、「見える化」だと思いま す。モノの流れを正確に情報として 補足する部分で問題が起こっている。 必要な情報が必要な人に行かない。サ プライチェーンのパートナー間で情報 が共有されていないという問題です。
[ 値段 ] 三菱倉庫 2005年11月号
不動産事業への依存度が高かった三菱倉庫 が3PLに本腰を入れ始めている。医薬品向 け配送センター業務の好調を受けて、物流事 業は二期連続の大幅増益を達成した。ただし、 今後も不動産事業が減益で推移することが見 込まれているため、すでに株価は妥当な水準 に落ち着いていると言える。
[ 道場 ] ロジスティクス編・第2回 2005年11月号
問屋の社長室で初会合が招集された 目的はロジスティクスの方針決定だ 「なんなの、これは?」 ロジスティクス本部長が差し出した資料を見て、 社長が呆れたような声を出した。 大先生と弟子二人は、一年半ぶりにコンサルを 再開した問屋の社長室を訪れている。なじみのメ ンバーが久しぶりに顔を合わせた会議は、のっけ から荒れ模様だ。
[ 判断学 ] カネボウの粉飾決済 2005年11月号
カネボウの事件で明らかになったのは監査法人と企業の癒着という問題だ けではない。クライアント企業の担当者より専門的知識のない公認会計士の、 専門家としての資質そのものが問われているのだ。
[ 特集 ] 環境物流で差をつけよう 循環させればコストが下がる 2005年11月号
循環型ロジスティクスの実現によって、製品のライフサ イクルコストは半減できる。メーカーのビジネスは従来の 売り切り型から、ソリューションを提供する運用型にシフ トしている。そこではリサイクルまで取り込んだロジステ ィクスの設計が決定的な役割を果たす。
[ 特集 ] 環境物流で差をつけよう 物流省エネ新法は荷主も縛る 2005年11月号
来年4月に施行される「改正省エネ法」は輸送業者だけ でなく、荷主にも網をかける。自家配送はもちろん協力 会社に委託した分まで含めて荷主は物流活動による環境 負荷軽減の義務を負う。これによって、とりわけメーカー の物流子会社には大きな影響が及ぶことになる。
[ 特集 ] 環境物流で差をつけよう モーダルシフトの制約条件 2005年11月号
環境対策としてトラック輸送を鉄道や内航海運に切り 替えるモーダルシフトに取り組む企業が増えている。行政 もそれを後押ししている。ところがマクロ的に見たときの モーダルシフト比率は逆に低下している。補助金を餌に 利用を促すだけでは課題は解決しない。
[ 特集 ] 環境物流で差をつけよう 返品問題には環境から斬り込め 2005年11月号
返品ほどムダな行為はない。CO2の排出削減に本気で 取り組むのであれば、この悪弊にこそメスを入れるべきだ。 既得権者以外には何のメリットももたらさない返品をな くせば、産業の競争力は高まり、環境は改善し、消費者 はより安く商品を入手できるようになる。
[ 特集 ] 環境物流で差をつけよう 消費者の犠牲で成り立つ返品制 2005年11月号
日本の百貨店取引では、返品制がいまだに大手を振っ てまかり通っている。世界の小売りビジネスの常識に反す る不思議な商慣行だが、一向に改まる気配はない。発生 するムダなコストは商品価格へと転嫁され、消費者の犠 牲の上に制度が維持されている。
[ 特集 ] 環境物流で差をつけよう 欧州のマルチモーダル型物涜拠点 2005年11月号
北フランスで、トラック輸送偏重の物流のあり方に一 石を投じる試みが行われている。鉄道、船舶の使い勝手 がい大型物流施設を建設し、トラック輸送量を減らし ていくという。物流と環境保護という一見対立しそうな ニつの要素を両立できる物流施設が「デルタ3J だ。
[ 特集 ] 環境物流で差をつけよう 中古品販売業が拡大する静脈流通 2005年11月号
ブックオフをはじめとする中古品販売事業者の成長が 続いている。仕入れと販売の両方の価格決定権を握った ことで、新品事業者を凌ぐ高利益率の確保に成功した。環 境意識の高まりにも後押しされて、こうした二次マーケッ トに対する期待が流通分野で高まりつつある。
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