ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
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2003年5月号

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    2003年5月号
     

特集1 調達が変わる


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解説
 
商品価格と物流費を分離しろ

 調達物流改革に名を借りた買い叩きが横行している。商品価格は物流費込み。そんな日本の商慣習に目を付けた大手企業が、購買力にモノを言わせて調達先に物流費相当分の商品値下げを強要している。流通の全体最適化と逆行する無益な駆け引きを避けるには、商品価格と物流費を分離する取引条件の刷新が必要だ。


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レポート
 買い手が作るサプライチェーン

 トヨタやセブン-イレブンなど、ごく一部の先進企業を除いて、日本ではこれまで調達物流が管理の対象外になっていた。そんな状況が、日産のV字回復を機に一変しようとしている。電機業界ではソニー、流通業界ではイオンが動き出した


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寄稿
 自動車業界のおける「取りに行く物流」
 あおぞら銀行 審査部 田中彰夫

 
コスト削減のターゲットとして調達物流が注目されている。とりわけ自動車業界では、調達業務の効率化は競争力強化に欠かせない至上命題だ。日産自動車やいすゞ自動車の導入した“取りに行く物流”は、そのための有効な施策といえる。本レポートでは各社の事例研究を通じて、自動車業界における調達物流改革の取り組みを紹介する。


 
特集2 有事のマネジメント
 
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緊急レポート
 
戦争勃発ーーSCM担当者はこう動いた
トヨタ/ホンダ/キヤノン/サンヨー/アサヒビール/デンソーほか

 イラク戦争が終焉を迎えようとしている。原油価格の高騰などに伴い、航空、海運運賃が一時的に上昇したものの、戦争による物流への影響は比較的小さくて済んだ。しかし依然としてテロへの警戒感は払拭されていない。SARSという新たな問題も浮上した。有事を前提としたロジスティクス管理が迫られている。

 


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講座
 
帰ってきた アングロサクソン経営入
「アダプティブ」で生き残る
ベリングポイント 入江仁之 ヴァイスプレジデント VS 本誌編集部

 ビジネス環境の変化を完全に予測することなどできない。予期せぬ事態は常に起こり得るーーそんな現実認識を前提にした新しい経営コンセプトが注目を集めている。「アダプティブ」だ。米軍や先進企業の多くが現在、アダプティブ・コンセプトを導入に動いている。その方法論とは・・

     

 

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ヤマハ発動機 〈国際物流〉 
補修部品50万アイテムの管理にメス/95年比で年間コストを40億円削減
 

36

三 越 〈SCM〉

化粧品を突破口にシステムを急展開/柱は品揃えとオペレーションの革新
 
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QVCジャパン 〈現場改善〉

テレビ通販ブームで出荷量が急拡大/マテハン機器の活用で処理速度を向上

     
 

47
やらまいか!物流通業――ハマキョウ流・運送屋繁盛記《第2回》
「私がなぜトラック運送業を始めたか」
大須賀正孝 ハマキョウレックス 社長
 
54
湯浅和夫の物流コンサル道場《第14回》
 

60
 

CLO実践録《第5回》
「ロジスティクス管理指標(KPI)」
川島孝夫 味の素ゼネラルフーヅ 常勤監査役

 

64
ロジスティクス・リーダーシップ論《第6回》
「顧客価値のマネジメント」
楢村文信 P&G ECRネットワーキング・マネージャー
 

73
The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
 

52
奥村宏の判断《第11回》
「戦争は買いか、売りか?」
 

59
佐高信のメディア批評
「戦争報道で問われる真のジャーナリズム
 取材力の低下が助長する米国の情報操作」
 

68

海外論文 
経済協力開発機構(OECD)TRILOGプロジェクト報告
「貨物輸送ロジスティクス」〈前編〉
Transport Logistics : Shared Solutions to Common Challenges.
訳 福山平成大学 門田清 助教授

 
 
76
国土交通省 月例経済報告
国土交通省 普通倉庫21社統計
日本冷蔵倉庫協会 主要12都市受寄物庫腹利用状況
 
 
95
広告索引
 
74
CLIP BOARD
 
94
編集後記
 
92
バックナンバー

PDFバックナンバー

[ CLO ] ロジスティクス管理指標(KPI) 2003年5月号
味の素ゼネラルフーヅ(AGF)が ロジスティクスの導入に成功した最大 の理由は、経営トップの明確な意志に あった。そして、もう一つ欠かせなか ったのが、導入後の管理体制の構築だ。 成果を確実に手にするためには、部門 別・担当者別の目標管理の徹底が必須 条件になる。
[ SOLE ] CPLの試験問題に挑戦 2003年5月号
Q1 最も一般的なパレットサイズは次のどれか。 a.40インチ×48インチ b.48インチ×48インチ c.40インチ×32インチ d.36インチ×48インチ Q2 倉庫は法的には次のように定義される。 a.フィールド倉庫と保税倉庫 b.営業倉庫と自家倉庫 c.一般商品倉庫とバルク貯蔵倉庫 d.家財倉庫と雑貨倉庫
[ CLIP ] 物流専門のISO審査登録機関が始動 費用を抑えて中小業者への普及図る 2003年5月号
物流企業専門のISO審査登録機 関を目指すロジスティクス・クオリ ティー・レジスター・インク(LQ RI)が本格的に事業を開始する。 同社はこのほどISO9000の審 査登録機関として日本適合性認定協 会(JAB)の認定を取得した。物 流サービスに特化したISO審査登 録機関の承認はLQRIが初めて。
[ ケース ] ヤマハ発動機――国際物流 2003年5月号
ヤマハ発動機の部品事業部が10年越しで取 り組んできたロジスティクス改革にメドがつ いた。80年代後半に進んだ生産の海外移転に 伴い、複雑化の一途をたどった補修部品の物 流ネットワークを抜本的に再構築。2005年に は世界6拠点体制による部品供給網を完成する。 完成後には95年比で年間40億円の物流コスト 削減を見込む。
[ ケース ] 三越――SCM 2003年5月号
三越が全ての商品分野を対象にしたSCM の構築に乗り出して4年になる。販売機会ロス を防ぐための「品揃え革新」とオペレーショ ンを効率化する「業務革新」を柱に、従来の 非効率な商慣行や取引形態にもメスを入れて いる。なかでも化粧品分野は、「伝票レス・検 品レス」の新ビジネスモデルで既に全取引の9 割をカバーしている。
[ ケース ] QVCジャパン――現場改善 2003年5月号
米テレビ通販最大手の日本法人。ブーム到 来で出荷量が約20倍に膨れ上がった。自社セ ンター内でのオペレーションは、これまでマ ンパワーが中心だったが、今年1月自動化に踏 み切った。マテハン機器の活用で出荷処理の スピードを2倍に向上させた。
[ データ ] 国土交通省 月例経済報告 2003年5月号
概要はありません
[ メディア批評 ] 戦争報道で問われる真のジャーナリズム 取材力の低下が助長する米国の情報操作 2003年5月号
『創』の五月号に一部を収録されたが、三月 一日の反戦集会で、私は城山三郎の次の発言 を紹介した。 〈ワーテルローでナポレオンを倒したウェリ ントンがこう言っている。 「戦争は負けた者が悲惨だ。勝った者もまた 悲惨だ。本当の勝者は戦争をしない者だ」〉 劇作家で女優の渡辺えりこも「イラク攻撃 と有事法制に反対する演劇人の会」をつくっ て反戦を訴えている。
[ やらまいか ] 私がなぜトラック運送業を始めたか 2003年5月号
スタートはダンプの運転手だった。はっきり言って儲かった。しかし 雨が降れば休業。あまりにも不安定だ。そこでダンプを平ボディー型の トラックに買い替えた。緑色の営業ナンバーを持たない?白トラ〞って やつだ。ところが、なかなか荷主は見つからない。そうだ。自分で荷物 を作ればいい。と、青果物の仲介業に乗り出し
[ リーダーシップ論 ] 顧客価値のマネジメント 2003年5月号
顧客価値をマネジメントするためには、その尺度となる顧客満足度を把 握する必要がある。しかし顧客満足度を、そのまま数値化するのは容易で はない。顧客満足度を構成する要素を整理して、それぞれを指標化するこ とで道は開ける。
[ 海外論文 ] 貨物輸送ロジスティクス(前編) 2003年5月号
ロジスティクスを効率化するために政府や国 際機関はどのような政策をとるべきなのか。それを探るために経済協力開発機構(OECD) は九六年、欧州、米国、アジア太平洋の三つの 地域を対象にしたロジスティクス研究プロジェ クト「TRILOG」(Trilateral Logistics Project )を発足させている。その研究成果と して二〇〇二年九月に発表されたレポートを、 福山平成大学・門田清助教授の訳で二回に分 けて紹介する。
[ 現場改善 ] 投資ゼロで物流コスト10%削減 2003年5月号
物流効率化のために東西に物流センターを構えた医療関連メーカ ー。稼動から一年が経過していたが、予想に反して物流コストは上 昇の一途をたどっていた。それからさらに一年。現場で働くヒトの動 きに着目し、徹底したムダの排除と出荷頻度に対応した在庫ロケー ションの設定によって、物流コストの一〇%削減を実現し
[ 道場 ] 卸売業編・第2回 2003年5月号
しぶしぶ社長を訪ねた大先生を 物流部長が嬉しそうに出迎えた ゴールデンウィークを間近に控えた四月のある 日、大先生と二人の弟子は、新たにコンサルティ ングを引き受けた問屋の本社を訪れた。社長に会 うためである。その会社の社長は女性で、大先生 のファンだという。 社長は大先生に会うのを楽しみにしているが、な ぜか大先生は嫌がっている。クライアントのとこ ろに向かう車の中でも、大先生は「なぜ社長に会 う必要があるんだ。社長なんかに会わなくてもコ ンサルはできるぞ。しかも、おばはんだぞ」などと わけのわからないことを口走っている。
[ 特集 ] 調達が変わる 商品価格と物流費を分離しろ 2003年5月号
調達物流改革に名を借りた買い叩きが横行している。商品価格 は物流費込み。そんな日本の商慣習に目を付けた大手企業が、購 買力にモノを言わせて調達先に物流費相当分の商品値下げを強要 している。流通の全体最適化と逆行する無益な駆け引きを避ける には、商品価格と物流費を分離する取引条件の刷新が必要だ。
[ 特集 ] 調達が変わる 買い手が作るサプライチェーン 2003年5月号
トヨタやセブン―イレブンなど、ごく一部の先進企業を除いて、日本 ではこれまで調達物流が管理の対象外になっていた。そんな状況が、 日産のV字回復を機に一変しようとしている。電機業界ではソニー、 流通業界ではイオンが動き出した。
[ 特集 ] 調達が変わる 自動車業界における「取りに行く物流」 2003年5月号
コスト削減のターゲットとして調達物流が注目されている。とりわ け自動車業界では、調達業務の効率化は競争力強化に欠かせない至上 命題だ。日産自動車やいすゞ自動車の導入した“取りに行く物流”は、 そのための有効な施策といえる。本レポートでは各社の事例研究を通 じて、自動車業界における調達物流改革の取り組みを紹介する。
[ 特集 ] 有事のマネジメント 戦争勃発――SCM担当者はこう動いた 2003年5月号
イラク戦争が終焉を迎えようとしている。原油価格の高騰などに伴 い、航空、海運運賃が一時的に上昇したものの、戦争による物流への 影響は比較的小さくて済んだ。しかし依然としてテロへの警戒感は払 拭されていない。SARSという新たな問題も浮上した。有事を前提と したロジスティクス管理を迫られている。
[ 特集 ] 有事のマネジメント 「アダプティブ」で生き残る 2003年5月号
ビジネス環境の変化を完全に予測することなどできない。予期せ ぬ事態は常に起こり得る――そんな現実認識を前提にした新しい経 営コンセプトが注目を集めている。「アダプティブ」だ。米軍や先進 企業の多くが現在、アダプティブ・コンセプトの導入に動いている。 その方法論とは‥‥。
[ 判断学 ] 戦争は買いか、売りか? 2003年5月号
イラク戦争を巡る株価の動揺が続いている。個別の銘柄を見れば、いかに非 人道的であろうと「戦争は買い」という判断もあり得る。しかしアメリカ経済 全体にとって、イラク戦争はマイナスに働く。戦争が長期化すればするほど、 その影響は大きくなる。
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